今から3000万年もの昔にはすでにインド東北部アッサム地方に出現し、約4200年前には中国で栽培が行われたという記録もあるようです。
日本でポピュラーな「温州みかん」は、400年ほど前に中国から伝わった柑橘から偶然生まれた品種で、栽培は明治に入って行われるようになりました。
周防大島でみかんの栽培が始まったのは、江戸時代に藤井彦右衛門によって持ち込まれたのが始まりといわれています。
その後、昭和のみかんブームでコメに変わる作物としてみかんの栽培が広まりました。
周防大島は暖かい気候に適度な雨がみかんに適しており、山口産のみかんの8割は大島みかんで、あまくおいしいブランドみかんです。
色が濃く張りのあり、形が扁平で、皮のツブツブが小さくはっきりしていて、重みがあるものが良いとされます。
果実が小さめで皮が薄く、やわらかいものが甘くおいしいみかんです。
皮にすり傷があっても味は変わりませんが、日焼けしたものは水分が不足して味が落ちています。
主な栄養成分(可食部100g中)
ビタミンC(32mg)
βクリプトキサンチン(1900mcg)
食物繊維(1g)
注目成分
ヘスペリジン
主な効能
美肌効果、風邪予防、便秘改善、高血圧予防、動脈硬化予防、脳梗塞予防、心筋梗塞予防、癌予防
温州みかんに豊富に含まれるビタミンCは、肌荒れや風邪予防に効果的です。また果肉の袋に多く含まれるペクチンは便秘改善の作用があります。さらに袋や白いスジには、フラボノイドの一種「ヘスペリジン」が含まれ、高血圧や動脈硬化を予防する効果があるとされます。
カロテノイドの一種である「βクリプトキサンチン」の含有量は果物の中でもトップクラスで、βクリプトキサンチンは体内でビタミンAとして働き、消化器官や視力を保持してくれます。また、βクリプトキサンチンは発がん抑制作用や老化防止にも期待されています。